
6日に放送されたKBS企画コンサート『チョ・ヨンピル、この瞬間を永遠に』でチョ・ヨンピルが28年ぶりにテレビの舞台に復帰した。このコンサートは光復80周年を記念して企画され、2時間半の間に約30曲のヒット曲が熱唱された。当日の放送は全国平均視聴率15.7%を記録し、分間最高視聴率は18.2%に達した。これは連休期間に放送された地上波3社の秋夕特集歌謡コンサート番組の中で最も高い数値である。
今回のコンサートはKBSが先月6日にソウル高尺スカイドームで開催した無料公演を録画したものである。当時の公演には約1万8,000人が集まった。チョ・ヨンピルがテレビコンサートの舞台に立つのは1997年のKBS『ビッグショー』以来28年ぶりである。KBSはチョ・ヨンピルを招待するために10年以上努力してきた。パク・ジヨンKBS大型イベント団長は「チョ・ヨンピルをお迎えしたいというKBSの長年の願いが叶った」と述べ、「光復80周年という意義ある年にタイミングがうまく合ったようだ」と語った。
チョ・ヨンピルは公演で『帰って来いよ釜山港へ』『ショートヘア』『唐辛子トンボ』『虚空』『夢』『モナリザ』『キリマンジャロの豹』『バウンス』『旅に出よう』など29曲を熱唱した。『悲しいベアトリーチェ』はKBS交響楽団と共に演奏された。会場にはイ・スンギやコ・ソヨンなど有名芸能人が観覧する姿が捉えられた。
後輩歌手たちは事前に撮影された映像を通じてチョ・ヨンピルへの賛辞を送った。イ・スンチョルは「チョ・ヨンピルの歌は単なる歌ではなくジャンルだ」と語り、シン・スンフンは「あの年齢でああできるという自信を与える指標だ」と述べた。パク・チャンウク監督は「素朴に言えば『私の英雄』」とチョ・ヨンピルの影響力を回想した。彼は「チョ・ヨンピルの伝記映画が出るならば、韓国の近現代史と大衆音楽の変遷過程を見たい」と語った。
チョ・ヨンピルは放送後、制作陣とのインタビューで「テレビに出るのが慣れていない」と緊張感を示した。彼は「今やらなければ皆さんにお会いする機会があまりないと思い、私の声がこれからもっと悪くなるかもしれないので早くやらなければと決心した」と明かした。彼は変わらぬ歌唱力の秘訣として日々の練習を挙げた。「声は歌わなければ老いるので、声をしっかり作っておかなければならない」とし、「舞台で死ぬのが夢だ。歌いながら死ねたらどれほど幸せか」と語った。
KBSは8日にコンサート制作の舞台裏ドキュメンタリー『チョ・ヨンピル、この瞬間を永遠に-あの日の記録』を放送する予定である。その後、未公開映像の『友よ』を含む『チョ・ヨンピル、この瞬間を永遠に』特別版も放映する計画だ。